瞽女(ごぜ)とは、盲目の女旅芸人。女性のみ三人、四人ほどを一団とし、目の見える者を先頭に、縦一列に前の人の背中の荷物をつかみながら旅をし、村々を周って三味線で唄い、報酬を得た人達です。歴史は室町後期からと古く、娯楽の少ない時代、新潟の長岡から山を越えて山形、福島まで旅をしたそう。また山奥の村などは情報通のごぜさんたちを皆で歓待したそうです。ハルさんは明治33年生まれです。
NHKの朝ドラ、おしんの少女時代が大好きだったのでこの映画は私の好みドストライク。久々に感動して泣けた映画でした。おしんも過酷な運命の少女でしたが、あれはまだフィクション。こちらの瞽女は実在した新潟県三条市生まれの小林ハルさんの数奇な運命。ノンフィクションの重みがひしひしと伝わってきて涙を誘います。
新潟の美しい風景がふんだんに盛り込まれて、風景を見にまた映画館に行きたいと思うほど。大好きな粟岳や、三条市下田から見た越後の山々、山の形で分かるんです。満開の菜の花が一面に広がる福島潟、胎内や山形の景色は流石にわからなかったけど。
去年再放送していたおしんの小林綾子さんが、優しい親方役で出ていたのでますますおしんとハルさんが重なって見えましたね。おしんの生まれ故郷、お隣の山形と同じ様に雪国なので雪のシーンがたくさんありました。白銀の世界は本当に神秘的で美しい。現実の雪は寒いし運転しづらいし嫌いです(笑)
映画全体の中で子役の時間がやや多めで嬉しかったです。子役の川北のんちゃんの演技は、本当に盲目なのかと思ったくらいの鬼気迫る演技でした。成人した娘役の時間が短めだった体感。計っていないけど。
ハルさんの「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」という言葉だけを最初に読んだ時にはピンと来ませんでした。人生って修行だけだよねえ・・と思っていたのですが、映画を見て、人生って修行と祭り(楽しいこと)なんだなあと確信しました。
新潟では8月から先行ロードショーしていたのに、やっと行けました。これから他の地方でもロードショーが始まります。宣伝もあまりない地味な映画ですが、母子の絆、凄まじい意地悪な人達も出てきますが、優しい人々の暖かさ、美しい自然、すごく感動できますよ。
関連する記事がなかったので、過去記事は皆さんに知ってもらいたいこの記事にします。
ここまでわかった新型コロナ↓
https://nanten505.seesaa.net/article/202010article_2.html
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ラベル:映画