2021年03月09日

ヒトにとって「正義」は最大の娯楽の一つ

 不道徳な行為に関しては怒りを感じ、懲罰するようななんらかの本能をあらかじめ脳に埋め込んでおく。他人の道徳的不正を罰することで快感をおぼえるよう、脳をプログラムしておけば、共同体の全員が「道徳警察」になって相互監視することで、秩序維持に必要なコストは劇的に下がるだろう。これが道徳の起源だ。

 近年の脳科学はこの予想通り、他人の道徳的な悪を罰すると、セックスやギャンブル、ドラッグなどと同様に快楽物質のドーパミンが放出されることをあきらかにした。ヒトにとって、「正義」は最大の娯楽の一つなのだ。
  
 以上、橘玲「もっと言ってはいけない」から引用。
  
「正義側」に立った人たちがネットで悪者とされる人を吊し上げ、叩き、炎上させたり、新型コロナで「マスク警察」が巷に蔓延るのもこのドーパミンのせいだったのだ・・・

 善悪を簡単に二元論で捉えるからいけないのだろうか? いや、もう善悪でしか考えられない単純な人が増えているから仕方のないことなのだろうか? 私たちは映画やドラマなどあらゆる機会で善悪の戦いを見せられて、洗脳されきっていることが本当に恐ろしい。

 善悪なんて立場が入れ変われば簡単にひっくり返る程度のものなのだと私は思っている。


過去記事、10代はじめに出会った”因果の法則”
https://nanten505.seesaa.net/article/201611article_7.html

もっと言ってはいけない(新潮新書) - 橘玲
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ラベル:健康
posted by ひろん at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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