産経新聞の朝晴れエッセーで一服の清涼剤のように心に響くおばあちゃんに出会えました。78歳の方のおばあちゃんなので明治生まれ?の方でしょうか。昼は畑仕事、夜は繕いものの働き者。
このおばあちゃんの祈りは、古神道研究家の相曽誠治さんの日拝鎮魂法ですね。早朝に太陽を拝して太陽エネルギーを体の中に取り入れて世界平和を神に祈る。みながこの日拝をするようになれば、その人自身はもとより、国の波動が上がるとおっしゃってます。個人の潜在意識と国民の集合意識が上がる方法だと解釈していますので、私も朝ゴミ出しの時だけだけどやっています。
皆さんに紹介しようと産経新聞のエッセーのサイトを検索したら、この日がない。祈りの描写が宗教チック?だからなのでしょうか。
しょうがないので全文書き出してみました。読みやすいように勝手に改行を入れてしまいました。
朝晴れエッセー 「お天道さん」
東の高台に「霧の背(せな)」という畑があった。「霧の背」に朝陽が登る。下(しも)の集落はもう霧が抜け棚田の畔が幾重にも流れる帯に見える。
ばあちゃんは毎朝、「霧の背」に向かって両手を広げ何度も何度も、額の方に浴びるように両の手をたぐって、手を合わせ願い事をする。
「みんな元気なのも、お天道さまのおかげじゃ」。今日一日、家族の無事を祈っていた。背の丸くなったばあちゃんの姿が忘れられない。
「朝という字は十月十日(とつきとおか)と書く。こどもがお腹にいるのも十月十日じゃ。朝が来るたびに生まれ変わって、その日が生まれ新しい朝をむかえるんじゃ。今日がはじまる朝が一番大事じゃ」。小学4年生で初めて知る十月十日の意味だった。
「雨は天の恵みじゃ。みんなの不幸の涙がたまったらお天道さんも一緒に涙を流してくれるそうじゃ。その涙が雨ちゅうこっちゃ」
「ほんなら真夏になったら不幸な人はおらんようになるんだろかなあ?ばあちゃん!」
「夏はやっぱり、お天道さんも熱いけん喉が渇いて、みんなの涙も飲むんじゃというとった」
「嘘ばあ言うとる。ばあちゃん!子供にうそをついちゃーいけんじゃろう」
「あっちっち ちっ」。繕い物をしながら針で突いた指を舐め舐め、魔法使いのような皴しわの顔はしかめっつらの中で笑っていた。
医者知らずのばあちゃんがあっけなくお天道さんのもとへ駆け上った。97歳だった。なぜかその日も、霧の濃い朝だった・・・。
光嶋(こうしま) 次男 78歳 大阪府
過去記事ですが、相曽氏の言葉に出会えた本の紹介です。
潜在意識と集合意識の質がよくなる方法?↓
https://nanten505.seesaa.net/article/202005article_9.html

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ラベル:ひとりごと