Amazonより出版社からのコメント
なぜフランス人は老後を楽しみにし、日本人は老後に不安を覚えるのか。
10年にわたってフランスのカトリック修道会で介護ボランティアをした元外交官の著者が教えてくれます。
装丁と賀来弓月さんというお名前からてっきり女性が書いた本だと思って読み始めました。 元外交官なんてかっこいい~♪ 読み進むうち、あれ?あれれ?この方男性?パラパラめくってヒントを探すと、最終頁に家内、という単語を発見。 70代後半くらいか、文章にすごく品のある優しい目線の男性です。
いくつもの気づきがあった、とても有益な本です。 時折挟まれる文豪の言葉の引用が素晴らしい。 人生の先輩方の知恵が詰まっています。 現役の人でも普段の生活に生かせることはたくさんありましたよ。
ドイツの詩人リルケ(1875-1926)の言葉を引用され、
自分の毎日の生活が実り少ない物に思われても、そのような生活のせいにしてはいけない。毎日の生活の中から生きる喜びや生きがいや生きることの実りを求めようとしない自分のことを嘆きなさい。
住居や身の回りを清潔に保ち、日々の生活を規則正しく送ること、そのような毎日の生活の中に温和な人達との心の絆を再確認できる時間がある。 それが忍び寄る老いの孤独から私を守ってくれるのです。 ジョン・フォンタナル氏という妻を亡くした一人暮らしの友人の言葉だそうです。
家族を作るための調理法、という項目もクスッと笑えましたが、中々奥深い。 友人の家の台所にあったポスターだそうです。
① まず、あらゆる材料を揃える
② それらに愛情を多めに加える
③ 接吻と愛撫をふりかける
④ 笑いと楽しみを混ぜる
⑤ 材料を数時間寝かせておく
⑥ 小さな問題を取り除く
⑦ ユーモアを加える
⑧ 利点と欠点を常に比較考量する
⑨ あらゆる機会をとらえる
➉ 少々の忍耐でもって味付けをする
⑪ 支援と助言を得て、食卓に出す
⑫ 多くの友達と一緒に賞味する
⑬ 楽しい瞬間を堪能する
⑭ 分かち合う心を忘れない
③ 接吻と愛撫は日本人にはいらないかな。 ⑤の数時間寝かせておくは、なくてもよいかも。 これは家族だけでなく、友人、知人にも使えるレシピのような気がしますが、レベルの高い集団で使ってくださいね。
人生の喜びとは?人生の美しさとは?の答えが詰まっています。 しかし、政治や宗教観等、人々の意識の差は日本とフランスでは大小さまざまあるので、全てを完璧に日本でできるとは思いませんが、目指す、くらいならできそうです。ただ、人生100年時代、この本の全ての境地に達するのは後期高齢者くらいでも十分なのかな、と感じました。
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ラベル:自己啓発