2018年06月01日

50歳以上で運転する全ての人への警鐘

 タイトルではイマイチ分かりづらいが、これは小まだらぼけと、交通事故を予防する本。 この本の対象年齢は50代後半から60代前半くらいか。 この本を読み終わってすぐ90歳のおばあさんの茅ケ崎の4人死傷事故のニュースを聞いた。 おばあさんは三月に免許の更新をしたばかりだったらしい。 正に小まだらボケか? 怖ろしい。 

「小まだらぼけ」シンドローム 松原英多

 まだらぼけとは、認知症が時間帯や体調によってまだらにおきている状態。 一般的には脳梗塞など脳血管性認知症でよく出る症状らしい。 この本ではアルツハイマーやレビー脳症などの認知症の初期も含まれるが、もっと広い意味での脳の実年齢なりの老化も含んでいるようだ。 中高齢者の全ての人に超小型の小まだらぼけは存在すると著者は言う。 つまりだれにでも起こるということ。

 小がつく’まだらぼけ’なので、かなり初期の段階だろう。 ほとんどの場合、本人も周りも認知症とは考えられない。 もの忘れが目立つかなというほどの小さなミス。 日常生活に困らないし、支障もない。 でも周囲への気配りのなさやわがまま、臨機応変の対応のなさが、日ごろの運転に表れるという。 

 筆者が例に挙げたのがスーパーマーケットのカートの扱い。 カートと侮るなかれ。 通路をふさぐ、おしゃべりをする、変なところに放置する。 駐車場でカートを引いていても周りを一切見てないお年寄りは結構見る。 カートの迷惑駐車を自覚しなければ実際の自動車の運転も同じことをする、というのは言い得て妙だな。と思った。 わが身を振り返り、戒めとしよう。 小まだらぼけの事実を知っていれば、心のブレーキがかけられる。 知っていないとかけられない。

 20のチェックリストがあり、〇が5個あれば立派な小まだらぼけのようだ。 私は3個。 取り合えずセーフ。 でも最近、無意識の置忘れが多くなった気がする。 警戒せねば。 電話番号が覚えられない、取説を読むのが面倒とか、えー、10代からなんだけど、という項目もあったけど。

  小まだらぼけ対策として、歯周病予防、咬合力アップ、ドロドロ血のための水分補給、白内障など多岐にわたるが、本当に交通事故が防げるのか?謎であるが、まあ、一つ一つ、注意していれば健康というか、体にいいのは間違いないだろう。

 私は正直、運転が嫌いだ。 若いころから自分に適性がないのはなんとなく分かっていた。 必要に迫られるまで免許を取るのを避け続けていた。 反射神経、運動神経、車体感覚のなさが主な理由。 若いころから人並以下なんだから、年をとれば全ての機能は落ちる。 今は田舎暮らしのため、運転は必須だが、70歳くらいまではなんとか自分で運転しなければならないだろう。 この本を読んで良かったと思っている。 出版は2006年で今は中古しか手に入らないみたいで、良書なのに残念。


過去記事だが、図解でとてもわかりやすい「認知症にならない、進ませない」 大友英一著↓
https://nanten505.seesaa.net/article/201611article_4.html

 

ラベル:健康
posted by ひろん at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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