本好きの子供たちを増やしたくて、絵本の読み聞かせサークルに入って近くの保育園と小学校にボランティア活動で行っています。 村上さんの可愛い絵が大好きで、トークライブがあったので行ってみました。 朴訥にぼそぼそっとお話しする村上さん、 一見、何故かご本人と可愛い絵のイメージのギャップがありましたが、お会いして益々ファンになりました。
ヤマメのピンクの初めての、暗くて寒い冬。 寒さの中でカチカチに凍え、少ない食べ物を仲間と奪い合う。 冬の訪れをピンクに諭して、我慢をしろ、と教える貫禄あるイワナのスノーじいさん。 自然の厳しさ、生命の儚さ、春の到来の眩しさや、卵からかえったたくさんのヤマメの子供たちに囲まれた喜びが、シンプルな文章と可愛らしい絵で表現されています。 弱肉強食というヘビーなテーマが、村上さんの可愛い絵だからこそ救われて描かれています。
そういえば、私が小学校5年生の林間学校でビニールプールの中でマスのつかみ取りがあり、捕ったもののかわいそうで焼いたものが食べられなかったことを思い出しました。 今月は2年生に読みましたが、高学年にも今度読んであげよう。 5歳くらいから読める内容だと思います。
ヤマメとは、サクラマスの幼名で、生まれた時は川にいるみたいです。ヤマメ、川魚という名前くらいは知っていましたが、最初は、なんで絵本でヤマメなんだろう。全然カワイクない、と思っていました。 村上さんは釣りが趣味で、トークイベントで衝撃的な一目惚れだったとヤマメに対する熱い愛を語ってくれて、 彼のヤマメ愛につい感化されて、帰りにヤマメのタオルハンカチを買ってしまいました。
この本は、ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞を受賞しました。2013年にはヤマメのピンクのシリーズが、国連生物多様性の10年日本委員会推薦子供向け図書、「「生物多様性の本箱~みんなが生きものとつながる100冊」に認定されています。 大人にも、子どもにもたくさんの人に読んでほしい作品です。

にほんブログ村

にほんブログ村