東京オリンピックから半年あまり、スノボ漬けの生活から調整が間に合うのかとハラハラしましたが、やってくれました!悲願の金メダル、おめでとうございます!
予選一位の通過から、嫌な予感がしていましたが、決勝二回目、史上最高難度の連続技を完璧に決めたのに、得点が91.75という謎採点が波紋を呼んでいました。
アメリカNBCの実況で、スノボ界のレジェンド、トッド・リチャード氏が、「ハーフパイプ史上最高のランだった。減点するところなどない!茶番だ!」とお怒りだったそうです。
平野選手が三回目に、二回目と同じ演技を、さらに高さと完成度を高めて完璧にこなし、96点を出すと、「正義だ」と語ったといいます。
三回目で審判を黙らせたのは圧巻。短時間で気持ちを立て直して、更なる完璧な滑りを魅せた。メンタル凄すぎです。三回目に転倒していたら、彼の金メダルはなかったでしょう。
平野選手自身も、金メダル獲得後のインタビューで、二本目の採点に納得いってなかったんですけど、その怒りが多分三回目につながって自分の表現ができた、という意味合いの言葉を言っていました。
翌日のインタビューでも、ミスが落下につながる、命を張って演技をしているアスリートの評価をクリアに整理してほしい、といったニュアンスの言葉を言っていました。彼自身の怒りも相当なものだったのでしょう。
苦しかったスノボとスケボの両立の生活が彼に金メダルをもたらしたと確信しています。NHKのインタビューで、昨年10月ごろ、「時間がない中で、次々やらなきゃ、という怖さみたいなのはまだ感じている。」スノボの感覚を取り戻すベースになる基礎練習もやらなきゃ、高難度の技の練習もしなきゃ、と、時間に追われている感じでした。
昨秋「今の(スノボのトップ)レベルで戦っている人たちを抜かしていけるかという短い挑戦は、僕が小さいころ、トップを見て、どこまでいけるのか、という気持ちにすごく似ていて、自分との戦いに集中して、(他の選手にも)プレッシャーをかけていきたい。」
平野選手は平昌オリンピックの銀メダリストで、本来ならば後陣に追われる立場。それがスケートボードのブランクで、追う立場になりました。
この立場の逆転が、いい意味で彼の闘争心に火をつけたのでしょう。彼は、根っからのチャレンジャーです。さまざまなインタビューの内容からも明らかです。
彼のチャレンジと苦悩と苦しみが実を結んだ金メダルを見ることができて幸せでした。平野歩夢選手、チャレンジの素晴らしさを教えてくれてありがとう!
過去記事ですが、スケートボード 平野歩夢選手(東京オリンピック)
https://nanten505.seesaa.net/article/202108article_3.htmlにほんブログ村にほんブログ村