しかし清々しいのは最後だけです。凄くホラーで怖い実話ですから。私は途中まで寝る前に読んでちょっと後悔しました。屋根の上の大きな足音、部屋中に鳴り響くラップ音、一番怖かったのは首も座ってないお孫さんの赤ちゃんの寝ている向きが180度変わっているエピソード。家の中の誰も赤ちゃんに触れてないと言う。動くのは赤ちゃんだけではないです。電話機、瓶が何本も。その他いろいろすぎる。こっわー!
ポルターガイストだけならまだしも、頭痛、膝の痛みなど痛いのはちょっと勘弁してほしい、過酷でホラーな現実が51歳から79歳まで約30年間。波もあったかもしれませんが、私なら気が狂うか自殺しているかもしれません。
でも流石、佐藤さんは肝が据わっているのか、霊界の実相を正しく伝えることが私の使命と言い、様々な心霊現象に巻き込まれていくのをどこか他人事のように客観的に、冷静に分析し、描写しています。霊界のことを伝える本は何冊も読んでますけど、どれも地に足のついていない感が感じられていました。佐藤さんの描写にはそれが全く感じられません。
もともと佐藤さん自身が心霊に全く関心がなかったのがその理由だと思うんですが、洗脳されていない、話を盛っていないのが誰にでも理解できます。作家さんですので事実を淡々と凄くリアルに綴っています。多分霊感のある方の表現だと思い込みなんじゃない?という私の疑念が払拭できないんだと思います。
このブログの、人生を変えてくれた本たちというテーマで、私は五島勉さんの「因果の法則」を取りあげていました。30年位前はバシャールなどのスピリチャル系セミナーを何度も受けていますし、私自身はスピリチャルに馴れ親しんでいる素地はあります。
でもこのブログはスピリチャルに傾倒したくなかった。現実と折り合えるスピリチャルをずっと探していました。佐藤愛子さんはスピリチャルとの距離感がすごく冷めているんです。だから信じられます。
佐藤さんのお話も本当のことではないかもしれません。でも私にそれを証明するすべはありません。きっと死んだら解るんですよね。今までもそう思ってきましたけど。
過去記事ですが、10代はじめに出会った”因果の法則”
https://nanten505.seesaa.net/article/201611article_7.html
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私の遺言 (新潮文庫)

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