小説のネタばれはないのですが、映画のネタバレはあります。ご注意を。
この本全体に言えるのですが、驚くような新たな発見はありませんでした。 敢えて言えば映画で触れられていなかった三葉の父が町民を避難させた部分だけかなあ。 でも私なりに映画を見ながら理由付けしてたのでそれを超えるストーリーではなかったんです。
でもやっぱり映画の世界を活字で再現できるのは楽しいですね。 この本買って良かったです。
マイナス点はセクハラ描写というか、やたらオッパイの話が出てくること。第一話の瀧の話がもろにそれなんですが、三話の四葉にまでオッパイを絡めるとは! これで★一つ減点です。
私的には第二話のテッシー、三話の四葉、四話の三葉の父の話がよかったです。
一番好きなのはテッシーの第二話かな。 テッシーの父と三葉の父の政治的な癒着を嫌いながらも、将来は自動的に自分がやらざるを得ない。 責任感や義務感から、この町から逃れられない悲哀が描かれながらも、 自分ができることから、この町を変えていってやる!という前向きなテッシーがいいです。 ここでも、制服のスカートをまくり上げて日曜大工する瀧in三葉が出てきますが、セクハラネタ以外の瀧in三葉、テッシー、さやちんの会話を映画でも本でももっと見たかったなあ。
第三話の四葉のお話は、二番目に好きです。 大人びた洞察力の四葉と、ちょっとぼんやりしてるけど怒るとコワイ。でも妹思いのやさしいお姉さん三葉の姉妹愛が描かれています。姉の記名入りアイスを食べてしまってから、気が付いて謝る四葉のエピソードとか、姉への妄想が暴走するのも姉のことを心配するが故なので、ほのぼのしていて微笑ましいです。 四葉のおっぱい触れエピソードだけはいらんかったけど。
第四話、三葉と四葉の父の話。 母との結婚、町長になったいきさつなど、映画でも少し触れられていましたが、最初、三葉の町民を避難させて欲しいという願いを、 妄言だと言い捨てていたくせに、最後は避難させていた心境の変化が明らかになりました。 私は絶対父と母も入れ替わりの経験者なんだろう、と映画を見ている時思ったんですが、 残念ながらそれははずれてました。 でも想像を超えた理由ではなく、ふーん、そんなものですか?という感じでした。
おそらく映画を見ていない人にも解るように、映画の中で語られていたセリフやシーンもあります。 映画とは異なるシチュエーションで語られていたセリフもありました。 映画の世界を思い出せる楽しい本です。
過去記事ですが、二回目の君の名は。(ネタバレなし)↓
https://nanten505.seesaa.net/article/201701article_7.html
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